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無性愛者(アセクシャル)って知っていますか? 僕が自認するまでの経緯を書いていくので、「人を好きになれない」と悩んでいる人にはぜひ読んで欲しい

無性愛者(アセクシャル)とは、他者に対して性的欲求を抱かない人のことを指します。自分は24歳から自認をしました。
 
10代の頃から「あれ?周りとなんか違うかも?」と思っていましたが、24歳になってやっと、自分が無性愛者なのだと気が付きました。
 
今日は、自分が無性愛者と自認するまでの経緯や、よくある質問や誤解などをしていきたいと思います。
 
「恋愛感情がない」「他者に対して性的欲求がない」と悩んでおり、「誰にも理解されない」「誰に相談すればいいのかわからない」と思っている人に、ぜひ読んで頂きたいと思います。
 
あなたは独りじゃありません
 
 
 ※この記事の内容は一人の無性愛者の意見・見解であり、無性愛者またはその他のものを定義するものではありませんので、ご理解の上でお読みください。
 
アセクシャルは「Aセクシャル」や「エイセクシャル」「エイセクシュアル」「アセクシュアル」などと別の呼び方がありますが、このブログでは「アセクシャル」で統一します。
 
ストレートの人にも、時間があれば一読してもらえたら嬉しいです!
 

 

無性愛(アセクシャル)とは?

無性愛(アセクシャル)とは他者に対して性的な欲求を抱かない性質のことであり、異性愛(ヘテロセクシャル)、同性愛(ホモセクシャル)、両性愛(バイセクシャル)に次ぐ第4の性的指向として位置づけられると、カナダ大学心理学部のアンソニー・ボガート教授が自らの研究から導きました。
 
欧米では、他者に対して性的な欲求を抱かない性質をアセクシャルと呼ぶことを基本とし、他者に対して恋愛感情も性的な欲求も抱かない性質を「アロマンティック・アセクシャル」、他者に対して恋愛感情は抱くが性的欲求を抱かない性質を「ロマンティック・アセクシャル」とカテゴリ分けしてます。
 
日本では、他者に対して恋愛感情も性的欲求も抱かない性質を「無性愛」、他者に対して恋愛感情は抱くが性的な欲求を抱かない性質を「非性愛(ノンセクシャル)」とし、その性質をもつ人を「無性愛者」「非性愛者(ノンセクシャル)」とカテゴリ分けしています。
 
僕の場合は、欧米でいう「アロマンティック・アセクシャル」日本でいう「無性愛者」ですね。
 

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 ちなみに、異性に対して恋愛感情を抱き性的欲求も抱く、いわゆるマジョリティ(多数派)は、「ヘテロロマンティック・ヘテロセクシャル」

異性に対して性的欲求は抱くが、誰に対しても恋愛感情を抱かない性質を「アロマンティック・ヘテロセクシャル」と、カテゴリ分けができます。
 

無性愛(アセクシャル)もいろいろ

無性愛については、他者に対して性的欲求を抱かないことは共通しているんですが、他者に対して性的欲求を抱かない理由は人それぞれです。
 
自分の見解では、「性愛の概念がない」「性に対する嫌悪」「性欲がない」「性愛対象が人以外」の4つにカテゴリ分けができるのではないかと思っています。
(もちろん、自分は専門家ではないのであまり鵜呑みにして欲しくはないんですが。。。)

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ちなみに、対状況性愛とは「限られたシチュエーションに性的欲求を抱く」という性的指向性で、勝手に名付けました。異性や同性に性的欲求を抱かないけどBL好きの人なんかは、これに当てはまると思っています。
 

カレーライスは何味が好き?

自分は性愛の概念のないアセクシャルなんですが、誰かに説明しようとしても中々理解されないと思っています。
 
どんな表現にすればいいのか考えた結果「カレーライスは何味が好きか?」という設定を思いつきましたので書きます。
これもイメージ、自分の見解です。こんな感覚ということを知ってもらえたらと思います。
 
カレーライスの味の好みについて話し合っています。
 
異性愛者「カレーは辛口だろう。甘口とか信じられん」
同性愛者「あんな辛いもの食べられない、カレーの王子○まがいい」
両性愛者「辛いのもいけるし、甘いのもいけるよ」
アセクシャルたち「カレーの味の好みとかない」
性嫌悪のアセクシャル「カレー嫌い。食べたくない(見るのも嫌)」
無性欲のアセクシャル「味覚がないからカレーの味なんてどうでもいい」
性愛の概念のないアセクシャル「カレーってなに?」
対物・対状況性愛者「カレーより、ハヤシライスが好き」
 
性的指向は、内に秘めているもので客観的な判断が難しいんですが、自分のイメージだと上のような感じですね。
 
性愛の概念のない無性愛者にとっての「性愛」とは、壁の外を知らない進撃の巨人のエレンたちにとっての「海」と同じです。概念がないので、どういうものかわからず、「恐い、嫌だ」という嫌悪も感じることもありません。
 
ただ、「大きな塩水の湖」などと比喩してもらえれば理解はできます。しかし、確認することができないので、あくまでファンタジーの世界の話のように感じます。
 

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(進撃の巨人 第90話「壁の向こう側へ」より) 

 

 

あなたは本当にマジョリティ(多数派)だろうか?

あなたは「優しい人」をどのように表現しますか?
誰に対しても怒らない人→では、人のことを想って怒ってくれる人は優しくないのだろうか?
 
募金をする人→じゃあ、募金をしない人は優しくない?募金の額で優しさは計れるのだろうか?
 
困っている人を助ける人→じゃあ、困っている人を助けたいと思っていても、行動に移せない人は優しくない?たまたま、困っている人を助けられなかったら、その人は優しくないのだろうか?
 
難しいですよね。優しいといっても人によって意見が違ったり、場合によっても変わってきます。優しい傾向というものはあるかもしれませんが、「優しい人」という定義はありません。
 
それと同じように、性的指向もちゃんとした定義はありません。あくまで近いものといったらこれかも?というところまでしか考えられないんです。
 
それが「性的指向はグラデーションのようだ」と言われる所以です。
 
あなたはあなた色でいいんです
 
 

自分の性的指向を理解する

とはいっても、自分は何者なのか、なんとなくでいいので理解しておくことにデメリットはありません。
簡易的ではありますが、以下の知識だけは頭に入れておくと整理しやすいです。
 
  • 戸籍上の性(男か女か)
  • 生物学上の性(男性器を有しているか、女性器か、両方あるか、どちらもないかあるいは機能しないかetc)
  • 性自認(自分を男と思うか女と思うか、どちらでもないか、どちらでもあるか、日や状況によって変わるのかetc)
  • 性的指向(異性に欲求を抱くか、同性か、両性か、性は関係ないか、それ以外のものに欲求を抱くか、性的欲求を抱く対象がないかetc)
  • 恋愛指向(異性に恋をするか、同性か、両性か、性は関係ないか、それ以外のものに恋をするか、恋愛感情を抱く対象がないかetc)
 
 
どんなときに誰に性的欲求を持ち、恋愛感情を持つか?常にその気持ちなのか?その時の性自認はなにか?などなど考えることは色々ありますが、自分だけは自分を理解してあげてください。
 
 

僕がアセクシャルを自認するまでの経緯

さて、冒頭で言いました通り、僕は24歳からアセクシャルを自認しています。10代の頃から周りとは違うことは何となく分かってはいましたが、何が違うのかが分かっておらず、それが悩みの種となっていました
 
もしかしたら同じような経験をしている人もいるかもしれません。
 
僕がアセクシャルを自認するまでの道のりとその先のことまで書いていきますので、時間があれば見てやってください。
 

付き合う=婚約と思っていた中学生時代

中学生ともなると、男女で付き合い始める人もちょくちょく現れます。
当時「付き合う=婚約」だと思っていた自分は「中学で結婚する相手を決めてるってすげーな!」とバカな勘違いをしていました。
 
実は結婚自体もよく分かっていなかったですが、おじいちゃんとおばあちゃん、お父さんとお母さんも「けっこん」してるし、自分もいつかは「けっこん」というものをするんだろうな、と頭の片隅で思っている程度で、あまり深くは考えていませんでした。
 

少女漫画で恋愛を学ぶ

姉がいるので、家には大量の少女漫画がありました。
恋愛とは、相手のことを考えるとドキドキする、いつも相手のことを考えたり、気になって他のことが手につかない、会いたいて会いたくてたまらなくなる、などの表現がされており、「恋愛」や「付き合う」の輪郭を理解することはできました。
 
いつか自分にもそんな相手が現れるんだろうと淡い期待も抱いていたのも確か。
 
少女漫画は高校生の視点で描かれていることもあったり、中学生では付き合う人も少数だったので、自分も高校生になったら彼女というものができ、恋愛を経験するのだろうなと勝手な想像をしていました。
 

性的なものにも触れる高校生時代

高校生にもなると性的なものにも触れる機会が多くなります。いつだったか、友人の一人がエロ本を学校に持ってきたことがありました。友人数人で見た記憶があります。
 
「すげー!すげー!」とみんなで興奮しながら見ていました。このとき自分は「普段見ない男女の裸での接触」という未知との遭遇で興奮していました。
 
今考えると、周りの友人は性的な興奮をしていたのでしょうが、その時は同じ感覚で興奮しているものだと思っていました。
 

彼女ができた高校一年生の秋

高校生になれば周りでは付き合い始める人たちも増えてきます。
自分も以前からアプローチを受けていた女性と付き合うことになります。
 
恋愛感情はありませんでしたが、周りからも後押しされたり、付き合えば恋愛感情が芽生えるのかもしれないと思い、付き合うことにしました。
 
しかし、3ヶ月でその付き合いは終わります。
 
付き合う意味はあるのか考える1ヶ月目
二人っきりで会って話すのは放課後だけで、二人で休日に遊ぶことはほとんどしませんでした。
それでも、彼女と話す時間はとても楽しく、時間が過ぎるのはあっという間でした。ただ、恋愛感情だけは持てません。
 
ある放課後、自分が女友達と二人っきりで世間話をしているところを彼女が見たらしく、不機嫌そうな顔で「すごい楽しそうに話してたね」と言われます。
 
当時は、なぜ他の女性と話したら彼女が不機嫌になるのか不思議に思っていました。
 
腑に落ちないので、彼女のいないところで別の女友達に質問します。
 
自分「なぁ、彼女以外の女の子と親しく喋るのってどう思う?」
女友達「私が彼女ならあんまりいい印象はない。できればやめてほしい」
自分「そういうもんなのか。。。じゃあ彼氏がいる女の子と喋るのもダメ?
女友達「そうだね。あんまり親しく話すのは相手の彼氏にも失礼だと思うよ?」
自分「そういうもんなのか。。。」
 
腑に落ちないですが理解しました。そういうものなのかと。
彼女が他の男性と親しく話していても何も思わないので、言葉で説明してもらわないと理解できません。
 
また、付き合うというのは相手の行動を制限することなんだとも同時に思い、この時から付き合う意味について考え始めます。
 
独り取り残される2ヶ月目
少女漫画では、付き合っている二人は手をつなぎ、抱きしめ、キスをする描写があるので、そういった欲求はなかったのですが、付き合っているのであればそういった行動をしなければならないと考えてました。
 
二人きりで話している時にも、その瞬間は訪れます。「あー、これは手を繋いで欲しいのかなーとか、ハグして欲しいのかなー」と感覚的に思うことはありましたし、彼女の方からハグしてほしいと直接言ってくることもあります。
 
自分にそういった欲求を持っていないために、少女漫画の中の男性の真似をすることでその場を乗り切っていました。
 
しかし、同時に虚しさも感じます。「なんでこんなことしてんのかなー」と。独り取り残される虚無感が自分を襲います。
 
別れを告げる3ヶ月目
実は、自分の下半身が彼女に反応することはありました。しかし、心が全くついていかない。行為をしたいと思わないのです。自分の身体と心の乖離に違和感を覚えます。
 
自分だけがこんな感覚なのか、疑問に思ったために男友達に相談します。
 
自分「なあ、彼女と全くHしたいと思わないんだけど、そういう時ある?」
男友達「いや、いっつもHしたいと思ってるけどな(笑)」
自分「そうか。実はハグやキスもやりたいとは思わないんだけど」
男友達「そうしたら、彼女のことが好きじゃないんじゃない?」
自分「そうか。そうかもしれんな。。。」
 
男友達の言葉がしっくりきました。彼女は好きだけど、それは恋愛感情ではなく友人として好きなんだと。
 
恋愛感情を持っていない自分と付き合っても、彼女が可哀想だと思い別れを告げることにします。
 

別れたら友達に戻れると思っていた

たしか、冬休みの直前だったと思います。携帯のメールで一方的に別れを告げました。
かなり昔のことなので詳細には覚えていませんが「友達としては好きだけど、恋愛感情は持てない。付き合う前みたいな関係に戻りたい」みたいな言葉で別れを告げた気がします。
 
送ったあとは「これで、友達に戻れる。もう演技しなくていいんだ」と安心してました。しかし、彼女からは「嫌だ。別れたくない。友達になんて戻れない」と言われ困惑します。
 
彼女からは付き合いを続ける説得を受けますが、「なぜ、付き合うことにそんな固執するのか?」「なぜ、友達じゃダメなのか?」等いろんなことを考え、最終的にはこちらからメールを送り返さなくなりました。
 
冬休みが終わり、新学期が始まります。明らかに彼女は僕を避けていますし、彼女の友人から睨まれまれています。怒っていることはわかるんですが、何に対して怒っているのかが分かりません。
 
「彼女にメールを送り返さなかったからか?」と的はずれな回答しか当時は思い浮かびませんでした。
彼女と別れたので、普通に友達として接したいと思っていましたが、なかなか声が掛けづらくそのまま時間は過ぎていきます。
 

 自分が世間の感覚とズレていると気が付きはじめた

周りの男友達は、好きなセクシー女優の話や彼女の話。女の子は彼氏や恋愛の話で盛り上がっています。

 

自分には関係のない話で、興味もありませんでしたが、周りの話についていけないので疎外感を覚えていました。

 

自分は、他の人が必ず持っている「何か」を持っていないのだろうか、自分は欠陥があるのだろうか、もしくは「周りとは違う自分」というものに酔いしれているだけではないのか、考えを巡らせますが答えは出てきません。

 

恋愛の話や性の話になると、途端に自信がなくなり黙り込んでしまいます。自分はまだまだ子どもなんだと、もう少し大人にならないと恋愛感情が抱ける人に出会えないんだと自分に言い聞かせ安心させる日々でした。

 

やはり他者に恋愛感情や性的欲求は抱けないと確信した大学時代

高校時代はその後に彼女を作ることはなく、巷に溢れる恋愛ドラマや漫画、映画や小説などの知識を使って、恋愛や性の話を乗り切っていました。

 

しかし、大人とみなされる二十歳を越えても恋愛感情を抱ける人に出会えていないことに焦りを感じはじめます。
 
女の子と二人きりで遊ぶこともありましたし、友人に誘われて合コンに行くこともありました。その時は友人と遊ぶような感覚で楽しかったのですが、恋愛感情も性的欲求も抱けません。
 
もしかしたらゲイなのか?と自分に問いかけたこともありますが、どうもそれもなさそう。
 
自分は他者に恋愛感情も性的欲求も抱けない、そういう人間なんだと確信しました。
 

恋愛至上主義者による罵倒

 社会人になり、普通に会社で働くようになります。しかし、入った会社は恋愛至上主義者が幅を利かせてる、僕からみれば悪魔の巣窟でした。
 
今までであれば「彼女いないの?」と質問されれば「いないんです」と答えるだけで済みました。しかし、その会社ではそうもいきません。
 
まずは、恋愛しない人間=寂しい人間というレッテル貼りから行われます。「彼女がいないんです」なんて発言をしようものなら「なにが楽しくて生きてるの?」「恋人の一人もいない人間なんて信用できない」と、自分のこれまでの生き方を否定されます。
 
 

仲間を求めてゲイバーへ

恋愛至上主義者の言葉に傷ついた自分は、傷を癒やすためか仲間を求めるためか、不思議とゲイバーへ足を運んでいました。
 
そこでは、僕が性的欲求を抱けないことや恋愛感情が抱けないことも話しましたが、やはり客層としてはゲイの人が多いこともあり、なかなか理解はされず反対にゲイの道へ誘われるだけでした(それはそれで彼らなりの優しさだと受け取ってますが笑)
 
ただ、ものすごく居心地は良かったので、そこの常連になります。
 

初めてアセクシャルを知り、自認する

その日もゲイバーでお酒を飲んでいました。途中から入店してきた人と仲良くなり、自分の性的指向や恋愛指向のことを喋ります。
 
するとその人は「それってアセクシャルっていうんでしょ?」と、自分の知らない、でもものすごく胸に染みる言葉を返してくれました。「異性も同性も好きにならない人」自分だけだと思っていましたが、自分以外にもそんな人がいることに安堵します。
 
そしてこの時(当時24歳)、アセクシャルを自認しました。
 

 恋愛しなくてもいいし、性行為もしなくていい

自分は子どもが欲しいと昔から考えていましたが、女性に性的欲求を抱かないことと恋愛感情を抱かないこともあり、半分諦めていました。
 
「子どもは結婚した男女が持つもの」「結婚は恋愛した男女がするもの」という偏った考えを持っていたためです。
 
しかし、アセクシャルを自認してから「恋愛しなくても結婚していい」「結婚しなくても子どもは持っていいんだ」という考えに変わります。
 
その後、友人たちと積極的に出会いの場に出向きます。生涯のパートナーを見つけることが目的でした。
 

アセクシャルを自認してはじめて彼女ができる

女性に恋愛感情と性的欲求を抱かないためにパートナー探しは難航しました(苦笑)
 
相手にもの凄く強いアプローチを受けてもその期待に答えられないと思い躊躇しますし、興味を持ってくれなければそもそも駄目ですしね。難しかったー。
 
一年くらいの間で、何人もの子とご飯に何回も行きました。その中で、一番距離感がしっくりくる子に告白し、彼女となってもらいます。
 
今に至る
付き合って、もうすぐ1年半でしょうか。ヘテロ(異性愛者)の人の恋愛と違うんでしょうが、それなりに幸せな日々を送っています。
 
大きなケンカはありませんが、一度だけ「もっと嫉妬をしてほしい!」と怒られたことはあります。嫉妬ができないのもアセクシャルの特徴なのかもしれません。
 
今になって思いますが、幸せそうな老夫婦を見ていたら「恋愛感情」や「性的欲求」で繋がっているとは思えません。他の何かの愛であることはわかるんですけどね。
 
結婚したら3年で愛想つきるなどとよく言いますが、それは恋愛感情がなくなったからでは?と勝手に思っています。
 
自分はもとから恋愛感情と性的欲求を持っていないので、「冷めることもないんだろうな」と良い方向に考えています。
 
以上が、僕がアセクシャルを自認した経緯です。
 

よくある質問とよくある勘違い

「自分はアセクシャルなんだ」と、誰かに話したことはありません。人から恋愛話や性の話をふられた時は「恋愛とか良くわからないんですよ」と、曖昧な表現をすることで留めています。
 
そうするとアセクシャルの知識がある人からはアセクシャル関連の質問が来ますし、アセクシャルを知らない人からは、それなりの質問がきますし、ただそれに答えるだけです。
実際にされた質問を書いていきたいと思います。
 
また、これは自分の意見なので「アセクシャルの人は全員こうなんだ!」とは思わないように注意願います。
 

 ゲイなの?バイなの?

性嫌悪がないことが、話をややこしくしている一面もあります。女性も男性も性的欲求の対象にならないので、ゲイでもバイでもありません。
 
 

性欲はないの?

性欲がないわけではなく、ムラっとすることはあります。
ただ、誰かに対してムラっとするわけではなく、また恒常的にムラっとするわけでもないです。
 

性愛の概念がないって結局どういうこと?

ないものをないと説明するのは大変難しいんですが、簡単にいうと「性」が結びつかない。
例えば、医者にお尻の中を触診されることを「性行為」だと受け取る人は少ないでしょう。それと同じように僕は、女性器に男性器を入れることやお尻に男性器を入れることが「性行為」と受け取れない感じです。
 
性的な嫌悪感は無いにしても、医者にお尻の穴を触診されることを喜んで受ける人は少ないでしょう。行為としてすることはできるんですが、やりたいとは思わない。といったところです。
 

誰も愛せないんでしょう?

性愛と恋愛がないだけで、その他の愛情はあります。
例えば、母親は子供をハグするときに恋愛感情や性的欲求を持って抱きしめるわけではないように、自分も誰かを愛する時に「性愛」と「恋愛」という感情が入り込まないだけです。他の愛情は抱えきれないほど持っています。
 
じゃあ、彼女に対する愛は「何愛」なの?
 
と聞かれたら、答えることはできません。まだ名前の付いていない愛情の形かもしれないです。概念化されたもので近いと思うのは「家族愛」「恩愛」「敬愛」でしょうか。
 

恋愛映画とかドラマとかには興味ないの?

自分は興味ありますし、好きですよ。自分が恋愛感情を持てないだけで、誰かが恋愛していると思われる姿は素敵だとなと思います。
ただ、あくまでファンタジーの世界の話として捉えてます。自分の中では、恋愛小説=ファンタジー小説です。
 

性行為はできるのか?

性行為が、互いに性的欲求を抱いている状態で性器同士を接触させる行為、またはそれに準ずる行為だと定義するなら「性行為はできない」と答えます。
 
しかし、相手に対して性的欲求を抱いていなくても、性器同士を接触させるだけを性行為と定義するのであれば「性行為はできる」と答えます。もちろん誰とでもできるわけではないです。性で嫌悪をすることがないだけで。
 

結婚はしたいと思う?子供は欲しいと思う?

パートナーと一生を添い遂げたいという気持ちはあります。別にそれは結婚という契約で縛られなくてもいいかなとは思いますが、自分の親や相手の親のことを考えると結婚という形を取るべきだと思っています。
 
あと、子供はすごく欲しい!それもあって、パートナーに女性を選んだ部分はある。
 

アセクシャルって性嫌悪の人のことじゃないの?

それが、性嫌悪のない人もいるんですよ。
普段は完璧にヘテロの人に紛れて生活しているので、気付かないだけだと思います。
 
自分の見解では、本質的なアセクシャルの人はごまんといると思いますよ。特に女性。
 

アセクシャルの人に対して気をつけることって何かある?

アセクシャルの人の中には、握手されたりや髪を触られたり身体の一部を触られることを嫌がる人もいます。あと性描写や性的な話、恋愛の話に嫌悪感を持つ人もいるので、嫌そうな顔をしたら即やめることですね。
 
「いい人紹介してあげる!」などと、本人に悪気はないんでしょうが、お節介を焼くのもやめときましょう。
 
あとは恋愛至上主義者がよく言いがちなんですが、「恋愛しないとダメ」とか「人間は失恋して成長できる」とか「恋人がいなくて寂しくない?」などという、恋愛をすることが前提の話はやめたほうがいい(苦笑)
 

女の子を可愛いとか思わないの?

思います。ガッキー可愛いとか石原さとみ可愛いとか普通に思います。なので、好きなタイプとか聞かれたら可愛いと思う女優さんの名前を出します。
もちろん男性を見てもカッコイイ人やなーとかは思いますよ。ただ、どちらを見ても性的欲求を抱かないだけで。
 
あ、あと女性や男性の身体を見て「造形が美しい」とかは思います。性的な魅力を感じないだけで。
 

恋愛感情がないって、ただの勘違いじゃないの?そういった人に出会ってないだけかもしれないよ?

その通り!そこは否定しないし否定できないです。恋愛感情を抱かせてくれる相手が現れていないいだけかもしれない。こればかりは、僕が死ぬ時にならないとわかりません。10代の頃は、まだまだ自分は幼いからそう思う人がいないんだ!と自分に言い聞かせていましたしね。
ただ、過去と今をみれば、他者に対して性的欲求をと恋愛感情を抱いたことがないので、アセクシャルだと思っています。
 

おわりに 

自分の性的指向の話なんてするつもりは毛頭なかったのですが、「自分の悩んでいたこと」でも書こうかなと思ったところ、そういえば10代や20代前半のころは性的指向や恋愛指向で悩んでたなーと思い出したため、この記事を書きました。ちなみに今は全く悩んでいません。
 
もし、10代や20代で性的指向や恋愛指向がなくて悩んでいる人は、同じ悩みがある人がいることだけ分かってください。それだけでもかなり気は楽になると思います。
 
あと、人生はなにかがきっかけで、劇的に状況が変化することもあります。実際に、30歳までに他者に対して恋愛感情も性的欲求も抱いたことがないけど、30歳を超えてから異性と恋もしてるし、性的欲求を抱いているという人もいます。
今と過去でしか、アセクシャルかどうかは判断できません。未来永劫、自分は他者に対する恋愛感情も性的欲求も持てないんだと嘆く必要はありませんし、他者に対する恋愛感情も性的欲求は持っていなくても人生幸せな人もいます(僕ですが)
 
今回は、僕がアセクシャルであるためにアセクシャルを中心に記事を書きました。「自分だけ辛いみたいに書きやがって!」と思った人もいるかもしれません。そういうつもりはありません。
各性的指向はそれぞれに、辛さや悩みがあります。僕もバイセクシャルの人に「両性とも好きって、楽しみが2倍でお得っすね!」という発言をしたところ「その分悩みも倍だけどね」と返されたことがあります。なんと軽はずみな発言をしてしまったのだろうと、反省しました。
各性的指向のそれぞれに悩みがあり、辛い思いをしているのは理解しないといけません。 
 
自分の性的志向で悩んでいる方は、一人で抱え込まないようにしてください。
 
あなたは独りじゃありません